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建材市場の社長日記


by kenzai6

近頃姿勢が気になる。

DVDで「シークレットウインドウ」を観ました!

ジョニー・デップいいねぇ。

昔から思ってることですが、
ジョニー・デップって三上博史さんに似てるよね。

そう友人に言うと、だいたい「えぇ~?」
と言われます。
しかしそう言う友人は、
「どっちかというと、堂本剛くんに似ている」とのたまう。

ええ~!?

どっちもどっちな意見だと思うけど。結構なお年のはずなのにしわとかしみとかないのよねー。
やっぱり男性肌のケアにはぬかりがないのかしらん。

で、映画の内容ですが、
スティーブン・キングが原作だそうです。

舞台はアメリカの片田舎。
湖に面する平和で小さな町の森の中で、
一人小説を書いている、ジョニー・デップが主人公です。
全然アイディアの浮かばない小説家は、
せっかく書いた文章も、気に入らなくて消してしまいます。

そこへ、山高帽をかぶった
背の高い陰気なおじさんがやってきます。

「あんた、俺の書いた小説を盗んだろ?」

ミシシッピーなまりでおじさんは小説家に詰め寄ります。
そんな覚えのない小説家は、取り合いません。

「俺を甘く見ていると、後で痛い目に合うからな」
あぶない光を目に宿し、おじさんは自分の書いた小説を置いていきます。

そんな二人を、かわいい雑種犬、チコが心配そうに見上げるのです。

話のテンポも良いし、
ものすごく気持ち悪い場面とかもありませんので
ミステリー&サスペンス好きな方にはお薦め。

何より、ジョニー・デップのさりげない演技が
非常にうまいことに驚かされます。

ミステリー好きな人には
ストーリーはすぐにわかってしまうと思いますが、
画面がきれいで
アメリカの片田舎の風景がていねいに描かれているので、
ちょっとした海外滞在体験気分も味わえますよ。


<こっからネタバレしますのでよろしくね。>

まあ、ストーリーに関して言えば、
予告編を観た時は、どんな感じだろ、と期待していたのですが、
結局は最近よくありがちな展開でしたね。

なんつっても、ごく数年前にやってた
三上博史と浅野温子のドラマに激似。
(なんて言ったっけ?あれ、面白かったんだよね、最終回の手前までは。)

なんだろ?
スティーブン・キングが最初に始めたのかもしれないけど、
こういう展開の仕方って
伝統的な王道なんでしょうか?

うーん、何言ってるんだろ?と思われる方は、
鴻上尚史さんの芝居「トランス」を思い浮かべてください。
(それも知らないって?ごめん。)
ああいうの、私苦手なんですよね。

いまいち良く分からないのが、
シューター(=山高帽おやじ)が突然小説家の前に現れて、
「お前、俺の書いた小説を盗んだろ?」と詰め寄るところ。
一番印象的なんだけど、
結末から考えてしまうと、結局、
小説を盗んだの、盗まないだのは
最後のほうになるとどうでも良くなっちゃってるんだよね。もったいない。

そのシーンが後半まで観客を引っ張ってきたはずなのに、
最後はそれがないがしろになってしまってる。

1995年に小説を書いたの、書かないのすらも
どうでもよくなっちゃて、
小説家が一気に錯乱して、オウチにヒビが入ってしまうのは
いかがなものかと思います。

この映画もそうだし、
上述の三上さんと浅野さんのドラマもそうだけど、
「錯乱オチ」だの、「夢オチ」だのは
今後、ぜーーーったい止めて欲しいっす。
だって、せっかく築き上げて来たストーリーが、無駄になるような気がして、
もったいないもん。
こういうのって、なんでもありで、つまんないよ。

同じような錯乱関連で思いつくのが、
小説「体験のあと」(原作名:After the Hole (1993) )
(集英社より1997年出版)

作者ガイ・バートは18歳のときにこの小説を書き上げたんだけど、
これね、普通の青少年向けの、やんちゃ坊主小説だと思って
読み始めたら、とんでもない(面白い&恐ろしい)ストーリーで
びっくりさせられました。

これ、「穴」という邦題で2001年に映画になってますので
観てみてはどうでしょうか?
(あ、今をときめくキーラ・ナイトレイが出てまっせ。)
私は映画は観ていませんが、
多分、小説のほうが面白いと思います。
どうせやるなら、こういううまい展開にしてほしかったな、
「シークレットウインドウ」も。

バランスチェアー
に座って姿勢正しく鑑賞。

または、もう、思いっきり、シューターをイッちゃってるおっさんのままに
しておいてほしかったです。

映画自体はよくまとまってるので、
安心して観ていられましたよ。

あ。今調べたら、キングの原作とは結末が異なるそうなので、
小説を読んでしまった人も、楽しめるのではないでしょうか。

うう~、寒かった。
今日は夜に5時間も外にいたので、
体が冷え切ってしまったよ。

それにしても人が多かったよ。
正門をくぐってから、
「90分待ち」と書かれたプラカードの横に立ち、
待つこと30分くらい。(寒かった~。手袋必要。)

係員の指示に従い、今まで一歩も動かなかったのが、
ドドドーッと前進。
そして本館の中で10分くらい待機。(あったかかった~。)
その後平成館までズラズラ歩かされ、
ようやくやってきました平成館2階。

いっや~。大混雑。
人の頭しか見えなかったよ。
富嶽三十六景なんて、みんな絵の前に張り付いちゃって、
動きゃしない!見えないよー!

でも、そんな人の隙間を
行ったりきたりして
なんとか鑑賞しましたよ。

でもって、言わせてください。

「北斎にノックダウンされました!もうメロメロです。
ホクサイさん、あんたはやっぱり世界の天才だわ!」
いっやー、良かったよ。
久々に感動した、絵を見て。

順路を間違って、
一番充実していた時期の作品を最初に見てしまったんだけど、
もう、サイコー!
どうしてあんな構図が考え付くのでしょうか?
どうしてあんなにダイナミックな表現が出来るのかなー?
色使いもとても洗練されててかっこいいっ!

北斎のスケッチ画集「北斎漫画」が良かった。
北斎直筆の図案やスケッチがノートにびっしり描かれてるのですが、
もう上手いのなんのって。
今まであんまり日本画に興味がなかったのですが、
彼の絵なら飽きずにずーっと見ていられるなあ。

西洋の画家たちも、ダヴィンチやその後のカリカチュアなどで
人間の表情をスケッチしていますが、
それらよりももっと生き生きした絵を北斎は描いています。
どれもこれも、マンガの登場人物みたいに面白い表情をしてるのだ。
ほっぺを両手で横に引っ張った表情なんて、
西洋の画家、描いてたっけ?

こういうのを見ると、
現代の漫画のルーツはこのあたりから来てるんだろうな。
とつくづく思っちゃう。

たとえば「宝永出現」とかいう見開きの本の絵なんて、
本当に現代マンガちっく。
テーマは、(多分ですが、)
富士山の宝永の噴火の際に
逃げ惑う民衆の姿を描いているんだと思うのですが、
画面上部が真っ黒に塗りつぶされていて、
その下方に壊れた家の柱や梁が散乱し、
人々が四方八方に逃げ惑っている姿が
生き生きと描かれてるんです。

え?なんでここに少年ジャンプが展示してあるの?
って思うほど、現代のマンガっぽかったですよ。

そうかと思えば、晩年は独自のスタイルを進化させた、
ダイナミックな絵がたくさん展示してありました。
掛け軸の「軍鶏」なんて、今まで見てきた北斎っぽくない
斬新な(ちょっと西洋っぽい感じ)スタイルで、
シャープかつ力強い絵でまた良かった。

弘法大師が悪霊どもと
祈りで闘う大作品は、ほんとド迫力!
もう首筋のそこまでかみついている野獣や、
目の前で巨大な鉄の刃を振りかぶっている牙だらけの赤鬼にも動じず、
一心不乱に祈り続ける弘法さんが力強くてかっこいい!

ああ、でも、どれもこれも、
いい作品は、ベルリンだのコスモポリタンだのという
海外の美術館に取られちゃってるんだよね~。
くやしいー。

もっと日本に素晴らしい作品を置いといて、
いつでも見られるようにしてほしいなー!

図版が3000円で売っていましたが、
ものすごく分厚いし、中身も充実してるから
決して高くないと思いました。

ただ、写真と比べると、やはり本物のスゴさにはかなわないな~。
そんなわけで、図版を買わず、
私は目に焼き付けるべく、
館内を2周もしてしまいました。
先日書いたとおり、
暖房を使う代わりに
ペットボトル湯たんぽを活用しました。

ああ。
でも今日はちょっと時間がないので、
この続きは明日に書かせていただきます。
# by kenzai6 | 2009-01-28 10:11